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ヒロとやんばるの空と海

-戦後独立国だった頃の明るいOKINAWA-

【第1話】(7)揃ってごちそうをの巻

屋号については、左利き(ピジャイ屋)、眼病の手術あと(ミッチリ屋)などの体の欠点も屋号になり、多分に愛称的な面もありました。

 

もちろんソージュ(宗寿さん)屋という名前を取った家、ムートゥヤー(本家)とか、ミーヤ?(新家・分家))、フルギングァー(古堅さんの分家)などの屋号も。

なぜ屋号がそれぞれ付けられているかというと、ヒロの済井出では金城さんという姓3分の1あり、また隣の集落の運天原で上地さんが集落全体の約半分を占め、手紙などは金城さんや上地さんでは届きません。

例えば、学校では先生から「金城まさおさん」と呼ばれますが、ふだんは「マーウイ屋グァのまさお」というように、屋号と名前を出せばすぐにその人が誰にでも分かったのです。集落内では、だれも呼び名を「上地さん」や「末吉さん」とは呼びませんでした。

それで屋号で、例えばそれが差別的であっても文句を言う人もなく、概ねおおらかというか、昔の沖縄人は、差別を笑い飛ばす余裕もあったように思います。


はやくも、親せきの人たちがウサギームン(供物=そなえもの)で山のようになった仏だんを前にして、親戚中が揃ってごちそうを食べ愉快そうに話をしているさい中です。ちゃーびら(お邪魔します)とお父が挨拶をし、家に上がるとまず、正面の先祖のいる赤い仏だんに手を合わせ、ウグァンス(先祖)に両手を合わせ、そしてお祖父、お祖母に頭を下げます。

小柄で腰がちょっと曲がっているお祖母は、いつも「まあぬ、くぁがー(どこの子か)」というので、あまり好きではありません。分厚いレンズの黒縁メガネを掛けており、でちょっと目が悪いようです。

子供たちが大勢いるので、それぞれの顔で区別がつかないのかも知れないのですが、毎年のお盆と正月に会うたびにいうので、ヒロたち兄弟が無視されているようで、気になるのです。

今日は親戚が大勢ですが、ふだんは年寄りの2人だけがここで暮らしているのです。
実はヒロはお父の秘密を知っているのです。お母がある日言っていたことを忘れていません。実はナガミ屋のお祖母さんは、お父の本当のお母さんではない、というのです。お父は長男ですが、ヒロが思うになんとなくこの家では大事されているようには見えません。そのせいでお父の子供の僕たちにはよそ者扱いにしているようで、それでお母もこの家には寄らないようです。



 あいさつがすむと、またもモチやブタ肉などたくさんのごちそうが盛られた、赤い色のお膳(ぜん)がお父と子供三人の前に運ばれてきます。お父には酒も配られます。
いっせいに「イタダキマス」をいって、ごちそうに挑戦することになります。


住☆リフォームねっと (2011年7月18日 16:35) | コメント(0) | トラックバック(0)

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