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ヒロとやんばるの空と海

-戦後独立国だった頃の明るいOKINAWA-

 春のある日のことです。ヒロはヒロの友だちのマサオ、それにヒロのニイニイ(兄)の同級生でヒロの家のとなりのヨシカズさんの四人で、魚取りに行くことになりました。

 その日の海は風もなく静かです。波打ち際に寄せる波はなく、海上の波もほんのちょっとゆれているだけで、きらきら太陽の光がかがやき、おだやかにないでいます。


屋我地の砂浜の広がる海
   悪名高い漁港ができる前の広い砂浜と島々(奥に古宇利島)

  沖の島が点々と連なって、白っぽい空の下の青い海に浮かんでいます。こういう日はめったにありません。海が「こっちへおいで」とよびかけているようです。何かうきうきして、今日はうれしいことが起こりそうな気がします。

 海を見ていた四人のだれからいうともなく、「今日は草かりや畑の仕事はやめて舟で沖へと魚取りにいこう。晩ご飯のおかずはおいしい魚にしよう」ということになったわけです。波うちぎわで、砂に舟底をこするようにして浮かんでいるサバニ(沖縄の細長いくり舟)のイカリを上げます。

 サバニを繰り出すのは、小六になったばかりのヒロのニイニイと隣のヨシカズさん。小二年のヒロとマサオは、二人のお供です。四人の小学生グループの出で立ちはというと、二人の六年生は頭に手ぬぐいを巻いて斜めに結わえ、いっぱしの漁師(りょうし)の気分です。あとの二年生は、小学生用の学生帽です。
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◇運天原の集落は子供がいっぱい◇
 酒を飲み始めたお父は、いつでもなかなか動こうとはしません。ユキがさかんにお父の手を引っ張っているのですが、「分かっている」と返事はするが、座ったままで首を前に垂れており、どうやら眠っているようです。
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